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2016年1月16日土曜日

図書館での新刊貸出は是か非か

(これはあくまでも私の個人的な考え方。他の考え方を否定したり非難したりするつもりはサラサラないのでご容赦ください。)

 私は子供時代、毎日のように図書館に通ったが、大人になってからはほとんど使っていない。本が欲しい時はまず一般書店へ行く。しかし古い本で既に書店に並んでいないような場合は古本屋へ。それでも手に入らないような特殊な本は図書館へ、というのが私の中での優先順位。

 私が買わずに借りてしまえば、本来作家が受け取るべき印税が手に入らなくなるのがその理由。例えば出版社が無料で図書館へ本を配置し、もし貸し出されることがあれば一定額が出版社や作家へ支払われるような仕組みでもあれば別だが、文化の名の下に、公共の資金を使って出版社や作家の利益を損ねることに同意できなかったから。

 私が20代の頃は当然ネットなどなく、まさに情報に飢えていたので、雑誌まで含めると毎月3〜4万円は本代に消えていた。それがよかったかどうかはよくわからないが、私自身を形作っていくうえでは、きっと必要経費だったんだろうなと思うようにしている。


 ところでこの記事で書かれていることについてだが、あながち間違ってはいないと思うけど、今更感が拭えないのも事実。30年前ならいざ知らず、今頃図書館で新刊本の貸し出しを停止したとしても、恐らく書店での販売数が劇的に増えるということはないと思う。

 言い方が失礼かもしれないが、図書館で新刊本を借りている人たちが、貸し出しが停止されたから書店で購入、という流れになるとはとても思えない。無料だから読んでいるのであって、1冊に1,000〜2,000円を支払ってまで読んでくれるかどうか・・・。

 そういう意味では、電子書籍のあり方も含め、図書館とは今後どうあるべきなのか、今一度考え直すいい時期に来ているのではないだろうか。